停電したら最初の30分でやること。冷蔵庫・スマホ・明かりの順番
停電の直後は、何から手をつけるかで数時間後のつらさが変わります。火の元、明かり、停電の範囲、冷蔵庫、スマホ。この順番で動けば大丈夫です。

夜、ふっと部屋が暗くなる。テレビも冷蔵庫の音も止まって、しんとする。あの瞬間に「えっと、まず何をすれば」と固まってしまう人は多いと思います。
やることはそれほど多くありません。順番だけ決めておけば、暗い中でも体が動きます。冷蔵庫に貼っておけるくらいの量にしぼりました。
最初の1分:火の元と、家族
いちばん先にやるのは、使っていた電気製品のスイッチを切ることです。アイロン、ドライヤー、電気ストーブ、電気ケトル。熱が出るものは特に。電気が戻った瞬間に動き出して、そこから火が出る「通電火災」は、過去の地震でも実際に起きています。
地震のあとの停電なら、足もとに割れたガラスが落ちていないかにも気をつけてください。それから、別の部屋にいる家族に声をかけます。暗い中で動くと、お互いぶつかります。
5分以内:明かりと、停電の範囲
明かりはスマホのライトでも間に合いますが、電池がもったいないので、懐中電灯やランタンがあるならそちらに替えます。
次に、窓の外を見てください。近所の家にも明かりがついていなければ、周辺一帯の停電です。自分の家だけ暗いなら、分電盤のブレーカーが落ちているかもしれません。
- 自分の家だけ暗い:分電盤を見る。漏電ブレーカー(たいてい真ん中あたりの、少し大きいスイッチ)が落ちているときは、何度も上げ直さずに電力会社か電気工事店に相談する。
- 周辺一帯が暗い:電力会社の停電情報を見る。復旧の見込み時間が出ていることが多く、それを見ると落ち着けます。
30分以内:冷蔵庫とスマホ
冷蔵庫は、開けなければ数時間は冷たいままです。ついクセで開けたくなりますが、「何が入っていたっけ」を思い出して、開けるなら1回にまとめる。冷凍庫に保冷剤や凍らせたペットボトルがあれば、長引きそうなときに冷蔵室へ移すと保冷が延びます。
スマホは、画面を暗くして省電力モードに。Wi-Fiルーターは停電で止まっているので、モバイル通信に切り替わっているか確認します。モバイルバッテリーがあるなら、残量が減りきる前につないでおくほうが安心です。
情報は、電池式か手回し式のラジオがいちばん確実です。スマホで見るなら、電力会社と自治体の公式ページを。SNSで流れてくる話は、発信元が公式かどうかを見てから信じるようにしています。
長引きそうなとき
夏なら熱中症、冬なら体温の低下に気をつけます。夏はカーテンを閉めて日差しをさえぎり、こまめに水を飲む。冬は重ね着と毛布。カセットコンロは暖房には使えません。お湯を沸かして湯たんぽや温かい飲み物にするなら、換気をしながら短時間で。
避難所に行くことになったら、家を出る前に分電盤の主幹ブレーカー(いちばん大きいスイッチ)を落としておきます。留守中に電気が戻ったときの火災を防ぐためです。
これだけはやらない
- ろうそく。倒れたら火事です。明かりはLEDに。
- 発電機を屋内や車庫で使うこと。窓を開けていても一酸化炭素がたまります。一酸化炭素は色もにおいもありません。
- 原因がわからないまま、落ちた漏電ブレーカーを何度も上げること。
最後にひとつだけ。懐中電灯とラジオの置き場所を、明るいうちに家族で決めておいてください。停電したときにいちばん困るのは、「あれ、どこに置いたっけ」です。
参考にした資料
- 内閣府 防災情報のページ「災害への備え」
- 総務省消防庁「地震による電気火災を防ぐために(通電火災)」
- 各電力会社の停電情報ページ


