車のガソリンは「半分で給油」。災害時に車を使えるようにしておく習慣
災害のあとはガソリンスタンドに行列ができ、給油が制限されます。ふだんから半分で給油する理由と、車に積んでおくもの、車中泊や給電で気をつけることをまとめました。

大きな地震や台風のあと、ガソリンスタンドの前に長い列ができる光景を、ニュースで見たことがあると思います。タンクローリーが来られない、停電でポンプが動かない、そんな理由で何日も給油できないことがあります。
そのときに効くのが、ふだんの「半分で給油」という習慣です。
なぜ「半分」なのか
ガソリンが半分あれば、普通の乗用車で200〜300kmは走れます。避難所への移動、給水所への往復、親族のところへ行く、くらいなら十分です。反対に、残り4分の1を切った状態で災害が起きると、動かすのが怖くなります。
「半分を切ったら給油」をルールにすると、常に半分以上がある状態になります。燃料代が増えるわけではなく、給油の回数が少し増えるだけです。
ガソリンを家に貯めるのは危険
「それなら携行缶に入れて置いておこう」と考える人もいますが、おすすめしません。ガソリンは揮発しやすく、自宅での保管は火災のもとになります。消防法でも、ガソリンの保管には量や容器の決まりがあり、セルフのスタンドでは自分で携行缶に給油できません。車のタンクに入れておくのが、いちばん安全な「備蓄」です。
車に積んでおくもの
- 毛布かブランケット。冬の車中泊と、夏の日よけの両方に使える
- 水(500mlを数本)と、日持ちするお菓子
- モバイルバッテリーと車載充電器(シガーソケット用)
- 携帯トイレ。渋滞や避難中に使える
- 軍手、懐中電灯、タオル、ゴミ袋
- スニーカー。ヒールやサンダルで避難しないため
車中泊で気をつけること
- エンジンをかけたまま眠らない。マフラーが雪や土砂でふさがれると、一酸化炭素が車内に入る
- 足を伸ばして眠れるようにする。長時間座ったままだと、エコノミークラス症候群(血の塊が肺に詰まる病気)の危険がある。こまめに水を飲み、体を動かす
- 夏は車内が高温になる。日中の車内で休まない
車から電気を取る
シガーソケットやUSBから、スマホは充電できます。ハイブリッド車やPHEVの一部には、家電が使える100Vコンセント(1,500W)がついていて、停電時に冷蔵庫や電気ポットを動かした例もあります。取扱説明書の「外部給電」の項目で確かめてみてください。
ガソリン車でエンジンをかけて電気を取る場合は、燃料を使うので長時間は向きません。排気ガスにも注意が必要です。
冠水したときは車を捨てる
道路が冠水しているときは、車で進まないでください。水深30cm程度でもエンジンが止まることがあり、水位が上がると水圧でドアが開きにくくなります。車の中で水に囲まれたら、車を捨てて逃げる。車は買い直せますが、命は戻りません。
「半分で給油」と「毛布と水を積んでおく」。この2つだけで、車は頼もしい避難の道具になります。
参考にした資料
- 総務省消防庁「ガソリンの安全な取扱い」
- 内閣府 防災情報のページ「車中泊避難の注意点」
- JAF「冠水路の走行テスト」


