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ポータブル電源の「Wh」とは?家電が何時間動くかの計算方法と早見表

「1,000Wh」と言われても、冷蔵庫が何時間動くのかはピンとこないもの。Whの意味と、ざっくり計算する方法、家電ごとの目安を一度で押さえておきましょう。

ポータブル電源の「Wh」とは?家電が何時間動くかの計算方法と早見表

ポータブル電源のカタログを見ると、まず目に入るのが「1,000Wh」のような数字です。大きいほうがいいのはわかる。でも、うちの冷蔵庫が何時間動くのかは、この数字だけでは見当がつきません。

実は、計算は足し算と割り算だけです。一度やってみると、カタログの数字が「何時間」に読み替えられるようになります。

Whは、ためておける電気の量

Wh(ワットアワー)は「何ワットの家電を、何時間動かせるか」をひとまとめにした単位です。1,000Whなら、100Wの家電を理屈のうえでは10時間。実際には電気を取り出すときに少し目減りするので、もう少し短くなります。

製品によっては「270,000mAh」のように書いてあることもあります。そのときは、mAh × 電圧(V)÷ 1,000 でWhになります。電池の電圧は種類で違い、三元系なら3.6〜3.7V、リン酸鉄(LFP)なら3.2Vで計算します。三元系なら270,000 × 3.7 ÷ 1,000 で、およそ1,000Whです。

もうひとつ見る数字、「定格出力(W)」

Whが「ためておける量」なら、定格出力は「一度に出せる力」です。電子レンジやドライヤーは1,000W以上使うので、Whがたっぷりあっても定格出力が600Wの電源では動きません。使いたい家電の中でいちばん大きい消費電力より、余裕のある定格出力を選ぶ。ここを見落とすと、買ってから「動かない」になります。

何時間動くかの計算

稼働時間(時間)≒ 容量(Wh)× 0.8 ÷ 家電の消費電力(W)

0.8をかけるのは、電気を取り出すときの目減り分です。メーカーの説明では80〜85%くらいとされているので、安全側の0.8で見ています。

家電の消費電力は、本体の裏や底のラベルに「消費電力 ○○W」と書いてあります。冷蔵庫のように、動いたり止まったりする家電は、ラベルの数字より平均はだいぶ小さくなります。

家電別の目安

一般的な消費電力で計算した値です。お手もとの家電のラベルの数字で計算し直すと、より自分の家に近い数字になります。

500Whクラスなら

  • スマホの充電(1回約15Wh):25回くらい
  • LED電球(10W):40時間
  • Wi-Fiルーター(10W):40時間
  • 電気毛布の弱(20W):20時間
  • ノートパソコン(40W):10時間
  • 300Lクラスの冷蔵庫(平均35W):11時間

1,000Whクラスなら

  • スマホの充電:50回くらい
  • 電気毛布の弱:40時間
  • ノートパソコン:20時間
  • 300Lクラスの冷蔵庫:23時間。一晩はもちます
  • 電気ケトル(1,200Wで5分):8回

2,000Whクラスなら

  • スマホの充電:100回くらい
  • 電気毛布の弱:80時間
  • 300Lクラスの冷蔵庫:46時間。ほぼ2日
  • 炊飯器(1回約200Wh):8回
  • 電子レンジ(消費電力1,400W前後で5分):13回

冷蔵庫の「平均35W」は、年間の消費電力量が300kWhくらいの機種を、1年の時間(8,760時間)で割った数字です。扉をよく開ける家は、もう少し大きめに見ておいてください。

どの大きさを選ぶか

ひとり暮らしで、スマホと明かりがあればいい、という人は500Whクラスで足ります。2〜3人で冷蔵庫も一晩動かしたいなら1,000Wh。4人以上で、ご飯も炊きたいなら2,000Wh以上、というのがざっくりした目安です。

停電が何日も続く場合は、容量を大きくするより、日中にソーラーパネルで充電できるほうが効きます。それについてはソーラーパネルの記事に書きました。

選ぶときのコツは、「停電のときに、これだけは動かしたい」という家電を先に決めることです。その消費電力から逆算すれば、必要な容量は自然と決まります。

参考にした資料

  • 各メーカーの製品仕様ページ(容量・定格出力・変換効率の公表値)
  • 資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ」(家電の年間消費電力量)
  • 家電各社の取扱説明書に記載の消費電力